ゲーム特化型AI翻訳エンジン「ELLA」を利用したサービスが提供開始

2024年8月7日、株式会社ロゼッタと株式会社デジタルハーツが共同開発を行っている独自のゲーム特化型AI翻訳エンジン「ELLA」を活用したサービスが正式ローンチされました。

「ELLA」は、2種類のAIをベースに長年のゲーム翻訳において培ってきた翻訳ノウハウとAI翻訳技術を組み合わせることで、機械翻訳では困難であった「感情豊かな表現を用いた自動翻訳」を実現したAI翻訳ツールとなっています。

「ELLA」の特徴

1.キャラクターになりきった翻訳文生成

事前にキャラクターのパーソナリティを設定するだけで、そのキャラになり切った翻訳案をAIが自動的に提案してくれます。

2.関係性に応じた口調の変化

相手との関係性に応じて話し方を変化させることができます。
友人と話す場合、目上の人と話す場合、苦手な人と話す場合などといった相手との関係性を考慮した翻訳案を提供してくれます。

3.圧倒的スピード及びコストの抑制

通常の翻訳を行った場合と比較して翻訳期間を最大で75%短縮することができるようになっており、コストも軽減できます。

対応言語

現在「ELLA」は日本語と英語の翻訳に対応していますが、今年度中に以下の言語にも対応する予定のようです。

  • ・簡体字
  • ・繁体字
  • ・フランス語
  • ・イタリア語
  • ・ドイツ語
  • ・スペイン語
  • ・韓国語

プラン

「ELLA」は外部公開はされていませんが、ELLAを活用した翻訳サービスを利用することは出来ます。
現在2つのプランが用意されており、それぞれに特徴が存在しております。

1.LITE PLAN

ELLAが翻訳した文章を翻訳者がニュアンスや誤訳を修正して納品されるプラン。
翻訳者のチェックがありますが納品が早く、品質は高いまま費用が抑えられます。

2.FULLPLAN

LITE PLANの翻訳工程に加えて別の翻訳者やレビュアーが最終チェックを行い、用語の統一やニュアンスなどをもう一度レビューするプラン。
LITE PLANと比べると納品までに時間は掛かってしまいますが、原作がある作品で言い回しの部分に配慮が必要な場合などは、こちらのプランがおすすめされています。

 

2024年3月に開催された「TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2024」にてデモンストレーションが行われましたが、その際の発表では100万文字のローカライズをなんと50時間ほどで処理ができるようです。

翻訳された文章を多少は加筆・修正は必要になるとは思いますが、正確に訳すだけでは不十分なローカライズ作業において大幅な時間短縮が見込めるというのはゲーム開発者にとっては嬉しい話ではないでしょうか?

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